
Title | : | ちくま日本文学004 尾崎翠 (ちくま文庫) |
Author | : | |
Rating | : | |
ISBN | : | 4480425047 |
ISBN-10 | : | 4480425047 |
Language | : | 2007/11/20 |
Format Type | : | 文庫 |
Number of Pages | : | - |
Publication | : | 筑摩書房 (2007/11/20) |
透明なエロティシズムで読者を誘惑する 解説:矢川澄子 二人の翠をめぐって 【目次】 こおろぎ嬢/地下室アントンの一夜/歩行/第七官界彷徨/山村氏の鼻/詩人の靴/新嫉妬価値/途上にて/アップルパイの午後/花束/初恋/無風帯から/杖と帽子の偏執者/匂い/捧ぐる言葉/〈詩〉神々に捧ぐる詩
ちくま日本文学004 尾崎翠 (ちくま文庫) Reviews
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まず前頭葉を活性化させてくる言葉のならび。言葉をひとつひとつを確認するたびにその言葉にノスタルジーを感じ読みすすめて行くごとに感性を刺激する。ただ小説として読もうとすると文章に拒絶されてつまらないだろうなと思う。冒頭からその世界に入らなければいけない。そこが普通の小説とは違う。70年代の少女マンガの傑作と同じ世界を描いていてどこかクスリと笑わせる。本当に唯一無二だと思う。
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〇 どうでも良いようなことばかり書いてあって、文章はひどく風変わりで、しかも書かれたのは百年も前のものだから、これは読むに値しないと結論づけてはみるのだが、何とも気になって捨てがたい。そんな困った作品たちがここにある。
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ファンタジーありユーモアあり、西洋風のものもあれば和風のものもあり、陰も陽もあり。作者が書き続けられなかったことで量は少ないが、その分一冊の密度が高いとも言えよう。 作品というのは感動とは別の面で価値が決まってしまうことも多々ある。まあ自分が心底惚れられる作品を見つけることが大事なのだ。